自転車vs路線バス

路線バスは遅い。

基本的にバス停の距離が短く
ストップ&ゴーが繰り返される側面もあるが
急ブレーキによる車内事故防止の観点から
速度が出せない事情もある。

そんなある休日の昼下がり。

休日ともあって道路も車内も空いており
ドライブ気分で運転していたところ
前を一台の自転車が走っていた。

自転車と言ってもママチャリとかではなく、
本格的なロードタイプだ。

平日はビジネスマンがロードバイクで
駆け抜ける光景を見かけるが、
休日なのでサイクリングだろう。

さて、私のバスは時速40km前後で走行
していたのだが距離は一向に縮まらない。

普段、自転車に乗ることがない私は

「へぇ、こんなにスピードが出るんだ」
「有酸素運動に良いんだよな~」

なんてことを考えつつ自転車の後ろを
追っていくことにした。

これがバスではなくマイカーだったら
サッと追い越していくのだが、
先程も書いたように乗客が乗っている
状態では速度を上げようにも
上げることができない。

それに次のバス停が迫っていたので

「まぁ、いいか。どうせ、後続車もないし」

とノロノロ追っていくことにする。

そして、バス停で乗降扱いをして
再び出発するのだが、
しばらく走ると先ほどの自転車に
また追いついてしまった。

ただ、先程とは状況が異なり次のバス停まで
距離があり後続車も続いていたため
追い越しをかけることにしたのだが
大型車が自転車を追い越すときは
何かと気を使う。

例えば、追い越しの風圧によって
自転車がフラつく可能性があるし、
急に右側に寄ってくることも考えられる。

もちろん、間隔を開けて追い越すのだが
それでも怖いのが本音である。

中には自転車に気を使わないドライバーも
いるだろうが事故になってからでは遅いので
私自身はかなり気を使うようにしている。

さて、追い越したのはよかったのだが、
運悪くその先のバス停も乗降客がいたため
結局、バス停に着く都度抜かされてしまい、
気がつけば「自転車vs路線バス」のような
構図なってしまった。

(もっとも、張り合う気はこれっぽっちも
ないのだが、本音を言えば安全のためにも
逃げ切りたかった)

その後、この状況が30分ほど繰り広げられ
終点間際の交差点で自転車とバスが
仲良く信号待ちとなった。

「あらら、自転車と同着とは…」

関心半分ショック半分と言ったところだが
信号が青に変わり自転車が直進するのを
見届けて私は右折していくのであった。

最後に今回の自転車は
左側通行・ヘルメット装着と模範的な
サイクリストだったが、
乗務していると無灯火・逆送自転車に
遭遇することも多い。

自動車も去ることながら自転車の
交通モラル向上を願う限りである。

プロフィール

長年勤めたウェディング業界から路線バス運転士に転職したアラフォーの「こーくん」。メルマガのバックナンバーを公開しています。
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