経路ミス(道を間違えた)のときはどうするの?

心地よいとある昼下がりのこと、
私は駅を起点とする比較的運行頻度の多い
路線に乗務していた。

経路ミス路線図

A系統は自社線、
B系統・C系統は他社線である。

さて、私は団地から駅に向かうA系統に
乗務しており、途中の金山町には
約2分遅れで到着した。

ふと、前を見ると他社が運行するB系統の
バスが目に入った。

(よかった、追っかけるほうで…)

この路線は運行頻度が高いため団子運転と
なることが多々あるのだが、正直、私は
前を走るとどうしても後ろのバスが
気になるタイプなので後ろでほっとした。

特に、A系統・B系統は金山町を過ぎると
駅まで同じ経路を走ることになるし
他社なので余計気を使う。

一方、C系統だけは金山町先の交差点を
左折して工場経由で駅に向かうことになる。

一見、複雑な系統のように見えるが、
私の営業所はA系統のみであるため
道に迷うことはない。

さて、金山町を出発して前を見ると
先行しているB系統のバスが
交差点を”左折”していく。

(…あれっ?)

本来、B系統は交差点を”直進”して
駅まで向かうのだが交差点を左折してしまった。

(…C系統だっけ?)
(方向幕、見間違えたのかな?)

と思ったが、

(普段、団子運転になるのはB系統だし…)
(もしかして、やっちまった?)

色々なことが脳裏を駆け巡るが、
他社の路線であるため事情は全くわからない。

そんなモヤモヤとした気分で車庫に戻ると、
ちょうど病院付近で対向した同僚の運転士も
車庫に戻ってきた。

開口一番、この話を同僚にすると…

「やっぱりね。だって、駅行きが変なところ
(交差点)から出てきたもん!」

やはり、経路ミスだったようだ。

基本的に経路ミスが発生した場合、
会社に連絡して指示を仰ぐのだが、
迂回して正規の路線に復帰するのが
一般的な対応である。

恐らく

経路ミスをしたときの路線復帰ルート

ミス発生後、左折→左折→左折で
金山町付近に戻ったと思われるが、
復帰途中を同僚が目撃したわけだ。

私のモヤモヤは晴れたが、
本人は冷や汗ものだったと思う。

正直、路線バスにはマイカーのような
カーナビは装着されていないため、
交差点での進路判断は運転士任せである。

(一部の事業者では交差点で進路を示す
支援装置が導入されている)

それ故、多系統が走る道路を走行するときは
普段以上に気を使うものである。

逆に、経路ミスの心配がないローカル線は
なんとも気楽である。

プロフィール

長年勤めたウェディング業界から路線バス運転士に転職したアラフォーの「こーくん」。メルマガのバックナンバーを公開しています。
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